全国の2000万人のシマノユーザーの皆さん。こんにちは。私は琵琶湖でトーナメントに参加しています。私は半年に一回のサークルでオーバーホールをしています。シマノベイトリールのオーバーホールの記録をSEO対策として残しておきます。これからオーバーホールやメンテナンスをされる方がに役立て頂けたらうれしいと思います。道具を自身メンテナンスする事ができれば釣行も楽しくなるかと思います。オーバーホールついては必ず自己責任でお願いします。P.S 勿論、XTRユーザーでもありました。
シマノベイトリールのオーバーホール完全ガイド:DIYで快適メンテナンス
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1.本体&各部の分解編
2.ボディ&パーツの清掃
3.ドラグシステムの清掃&組み立て
4.各部ベアリング清掃
5.ハンドルベアリング清掃
6.本体&各部の組み立て
7.完成とお知らせ
展開図やパーツ表はコチラ。分解中に各部をデジカメで写真を撮っておくと組み立ての時に便利です。グリスの塗り具合は人によって違います。ウエット派&ドライ派で別れます。ベアリングのオイル粘度やギアオイル粘度の好みまで人それぞれです。私は主にピッチングやショートディスタンスのスタイルですのでカリカリセッティングです。
まず用意するものは全部で21点あります。
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- オイルスプレー :CRC 5-56 等 (ハンドルベアリング用)
- パーツクリーナー *ホームセンターで購入可
- 空瓶 (ベアリング清掃用) *100円ショップで購入可
- ギアグリス *釣具屋で購入可
- ドラググリス *釣具屋で購入可
- ステンレストレー&キッチンペーパー *100円ショップで購入可
- 子供用歯ブラシ *ギアにグリスを塗る時に使用
- ピンセット
- コーヒー用のマドラースプーン *ドラグワッシャーにグリスを塗る時に使用
- 「の」の字に曲げたゼムクリップ *ハンドルキャップを外す時に使用
- ラジオペンチ
- 歯ブラシ (各部清掃用)
- ベアリング用オイル *釣具屋で購入可
- ネジ滑り止め材 *ホームセンターで購入可
- タミヤ ネジ止め材 *模型屋さんで購入可
- レンチ
- 綿棒
- 小型のドライバーセット
- 茶こし&廃棄容器 (パーツ清掃セット) *100円ショップで購入可
- フタ付きの空中瓶 (パーツ清掃セット) *100円ショップで購入可
- 綿のウエス (油関係の作業は綿がオススメ)
本体&各部の分解編
いよいよオーバーホールです。渋く紹介していきます。まずお約束で全作業でネジをあてる時は少しでいいので、ネジ滑り止め材をつけてください。ネジ山を舐めるのを防いでくれます。
レンチでナットを外してスタードラグをスポッ!と外します。
こうなっています。これらのパーツを全部外します。
次にメカニカルブレーキキャップを外しておきます。クリクリ。
今回はアルデバランですが、大体シマノリールは構造は同じです。赤丸の3点のネジを外します。
グリグリと…
はい。空けますよ。ゆっくりと…
空けました。パカッ。バネが入っているので落とさないように注意!
次にメインギヤを外します。スポッ。
こうなっています。これらのパーツを全部外します。*黒いワッシャー(ドラグ板)は紙調で割れやすいのでゆっくりと外してください。
次にピニオンギヤを抜きます。バネが付いているので紛失しないように注意!
次に赤丸のネジを外します。
反対側のパーミングカップを明けてスプールを抜きます。
既に何もないですね。
次に赤丸のメインギヤ軸を止めているネジを外す。
そして反対側の赤丸のネジも外す。
次にレベルワインドキャップを外します。*中にワッシャーが入っているので注意!
そしてウォームシャフトを止めている「eリング」を外します。外し方のコツは親指の腹で背中を押さえて両方から開き込む様にして外します。無くさないように!
そしてパーミングカップを止めているシャフトにある「eリング」も同じ要領で外します。
はい。抜きました。バネがシャフトの根元にセットされているので無くさないように!
次にクラッチを外します。クラッチを止めているのが赤丸のビスです。裏側からネジがセットされています。
プラスドライバーが入らない時はマイナスで軽く回せば外せます。
はい。外れました。
次に本体プラスチックシートを止めてあるネジを外します。
これで完全にボディフレームのみになりました。
ボディ&パーツの清掃
パーツクリーナーを少し着けて5分程まてばグリスが固まり、ブラシでとれます。どちらにしても奇麗に清掃してください。
次にパーツやネジを空中瓶の中に入れます。そしてパーツクリーナを中に吹きます。そしてシャカシャカ。*この時にプラスチックのパーツに直接噴射しない事。冷却温度で破損する場合があります。
これを茶こしに漉します。
そして歯ブラシで掃除していきます。ゴシゴシ。
レベルワインドもこんなに汚れています。
中もね!ほら。
ブラシがあてれない、レベルワインドパイプなどはウエスで拭きます。
全部仕上げます。
こういう時に発見があります。これはネジ山が一枚とんでいますね。あとシャフトが少し曲っていますね。多分、落としたんでしょう。これが巻き心地が悪い原因です。車検と同じく早期発見&交換がいいですね。
ドラグシステムの清掃&組み立て
今度はメインギヤとドラグシステム一式を清掃します。外したモノを…
パーツクリーナーを吹きかけて清掃です。こんなに汚れています。ブラシで擦ってウエスで清掃します。
そしてマドラーでドラグ用グリスを塗ります。ドラググリスは初期は素早く滑り、滑り過ぎないグリスです。
こちらにも塗って終了です。
各部ベアリングの清掃
そして今度はベアリングを取り外し&清掃します。サイドのパーミングキャップ裏から、スターリングを取り外します。eリングと同じく押さえて外します。
こちらはメインギヤ軸の「eリング」です。先と同じ要領で外します。
小瓶にベアリングを入れて、パーツクリーナーを少し吹き付けてシェイクします。
漉して再度、クリーナーを吹き付けます。
拭いて少し乾かします。
ここ重要です。ピンセットにベアリングを挟んで回して回転を見ます。この時に「ジョリ」とか「カリッ」とかいったら私は交換します。勿論、使えない事はないのですが、パフォーマンスが落ちます。また両軸のベアリングも同じフィーリングで回るかチェックしてください。*シマノの標準ベアリングは非常にいいものが組み込まれています。
そしてベアリング用のオイルを一滴垂らします。このベアリングのオイルも好みが人それぞれ違うので試してみてください。
ハンドルベアリング清掃
琵琶湖のウィードがこんなに…これでは上手く巻けませんね…
ここでは オイルスプレー :CRC 5-56 を使用します。サビ止めが入っているのでサビ防止にもなります。
組み立て編
そしていよいよ組み立ての作業に入ります。次にベアリングを装着するのですが、その前にベアリングをセットする枠に少しグリスを塗ります。全てのパーツとパーツの間には少しでもいいのでグリスを必ず塗ってください。これもお約束です。
はい。ベアリングセット完了です。
グリスを塗ります。
ここでネジをしめていくのですが、思いっきりしめてはいけません。まずプラスドライバーで軽くしめて、最後にマイナスドライバーで10度程、締め込みます。
そして分解の時と反対でクラッチを付けます。ここはタッピングビスですので締め込み過ぎに注意です。ネジ穴が馬鹿になってしまいます。
ゆっくりね〜
次にレベルワインドをセットします。まずクロスギヤを入れて、レベルワインドを入れます。
次に金物2本を通します。
レベルワインドパイプはこうなるようにセット。
そうしたらクロスギアに蓋をしてeリングを装着。各所のギヤ等にはグリスを塗る事をお忘れなく。
そして金属部のネジには必ずネジ止め材を少し塗りましょう。このタミヤ製の物が非常にいいです。
メインギヤ軸を組み立てて止めます。
次にレベルワインドガードをセットします。カチッ。
ギヤ軸のベアリングとクラッチツメバネをセットします。*バネの向きに注意。逆に付ける方が多いです。
次にクラッチツメをセットです。穴にバネをしっかりセットします。
そして白いパーツ「クラッチカム」をセットです。この時に親指で押さえないと飛び出してしまいます。
次にクラッチカム押さえ金具をセットして、赤丸のネジを締めます。
ここでクラッチの効きを確かめます。「カチン!コチン!」となっていますか?ここでバネの向きがおかしいと作動しません。
次にピニオンギアにグリスを塗って、白いプラスチックパーツ「クラッチヨーク」をセットします。*クラッチヨークの向きに注意!
先程にグリスを付けて組み上げておいた、メインギヤをセットです。
次にパーミングカップをセットです。まずはシャフトを通します。
パーミングシャフトにeリングをセット。そしてメインギヤのインナーチューブをセットです。そしてクラッチヨークバネをセットです。
そしてメインカバーをセットです。ここでもう一度、クラッチを確認です。
ネジを3ヶ所締めます。
そしてスプールシャフトにはベアリンググリス。シャフトの根元にはギアグリスを少し塗ります。
メカニカルブレーキネジ山にギアグリスを少し塗ります。
メインギヤの座金をセットします。これはバネの効果もあるのでドラ焼きみたいにセットします。
そしてスタードラグをセットです。
そしてハンドルをセット、ハンドル固定のナットとリテーナーをセットです。ハンドルナットの緩み止めのリテーナーは、ネジ穴がしっかり重なるようにセットです。
そして最後のネジを一本締めます。
完成
ここでグリグリ回してみたり、ドラグを滑らせてみたりしてグリスを慣らします。もしここで違和感が発生したら再度、駆動部をチェックするか組み直す必要があります。
そして最後に液体研磨剤でボディを磨いて、タッチペンでボディのキズを処理して完成!あとは大きいを釣るだけなんですがね〜