中古で買取りました ホンダ BF15馬力 4ストローク船外機 です。10年以上前に購入したまま使わずに 放置 されていたそうです。今回は 第三者 に売却するために メンテナンス診断 を行います。船外機の 調子が悪い… 近所にメンテナンス店が無い… このような ケースでお困りの方はこのような ケースでお困りの方は ムサシオーバーホール (財団法人 尾道海技学院 4ストロークエンジン マリン整備士講習終了認定) まで お問い合わせ ください。近県でしたら ピックアップ からの配達も可能(牽引免許&牽引トラックあり)です。
究極の船外エンジン調査!ホンダ BF15 の圧縮圧力&油圧測定結果
健康診断の 血圧測定が 身体の状態を知るための 重要 な手がかりになるのと同様に、エンジン の コンプレッション=圧縮圧力 を測定することで、そのエンジンの 状態 を知ることができます。人の血圧と同じで、エンジンのコンプレッションも 低すぎて も 高すぎ てもどこかに問題が潜んでいます。また 数値化 する事で 予防線 を貼る事もでき 第三者にも明確に エンジンの状態を公表できます。逆を返せば 船外機なんか ヘッド だけでも エンジン 始動できるわけで…怖い中古市場でもあります。
最近の コンピューターセンサー(ECM/ECS)の内臓された スズキ製のエンジン等でしたら PCで計測可能なのですが、一昔前のエンジンは 専用のゲージで 測定する必要があります。(ホンダ社は40馬力~) 今は問題なくても定期的に測定することで、次の メンテナンス や オーバーホール の予定も立てやすくなります。船外機エンジンは 良く壊れるといいますが 実際の所 みなさんは オイル交換ぐらいで 何もしていないのが 現状です。
シリンダー内 圧縮測定
まずは シリンダー内部 の圧縮を測定します。写真のように 2気筒 が上と下にあります。セット方法は 簡単で プラグ を外して 測定用アダプター を セット します。
そして リコイルスターター を引きます。大凡のシチュエーションを考えて 3回で測定してみます。セルモーターがある方は セルスターター でも可能。
そして サービスマニュアル を参照します。指定の数値ですと 142~156psi とあります。*エンジンメーカーによって 圧力値(kg/psi) は違います。かならず最寄りの マリン整備士 が 在籍するショップでご相談ください。
写真は 測定後 の数値(2気筒)です。エンジン気筒の 個体差 はかなりあります。また 上下 は重力の影響ですら受けるくらい繊細です。もしここで 極端 に低い数字を得たならば ガスケット抜け や なにからしらの トラブル が発生しております。この 個体 の状態は 良好 でした。
そして 必ず 指定の トルク値 で締め付けます。これを間違えると エンジン を壊す可能性があります。*エンジンメーカーによって トルク値(N/kg) は違います。かならず最寄りの マリン整備士 が 在籍するショップでご相談ください。
エンジン内 メインギャラリー オイル 圧力測定
次にオイル圧を測定します。車やバイク、船外機。4ストロークの エンジンオイル は オイルパン に溜められ、オイルポンプ によってエンジン各部に 圧送 され、潤滑を終わると自然落下して、エンジンの一番下に設けられている オイルパン に戻るという サイクル を繰り返しています。
それなので 圧力が弱い→オイルが各部に行き届かない→エンジン焼き付き を起こすという 悪い現象が起こります。10万円のエンジンも 300万円のエンジン も この焼き付きを起こすと 一発で サヨナラ です。車でしたら エンジン のみ 比較的安い値段で 交換作業 ができますが 船外機 はエンジン自体の ブロック交換 をするならば 乗せ替えた方が安いというが 一般的 な考えです。自分で 交換 するならば安くつきますが…現代は 西暦2000年 に突入したにも 関わらず 人類は なんとも 時代遅れな乗り物を使用しております。
オイルコンプレッション を測るのも簡単です。まずは エンジンオイル が規定のレベルまで入っている事を確認して 写真の パンヘッドスクリューボルト にアクセスします。
ペロッと剥がして… 配線を外します。
そしてナットを外します。
外れました。
これが オイルプレッシャースイッチ(ボルト) です。写真のように ボルト部分 にテーパーが付いています。アダプター も同様に専用の モノ が必要となってきます。*エンジンメーカーによって アダプター は違います。かならず最寄りの マリン整備士 が 在籍するショップでご相談ください。
アダプターをセット!
測定方法は エンジン をアイドリング状態にして 船外機内部 の オイル が80度になるまで 約三十分くらい待ちます。オイルは冷えていると 粘度 が高い からです。
そして サービスマニュアル を参照します。エンジン の アクセルを10度くらいひねって(1000rpm)から ニュートラル⇄アイドリング をみてみます。指定測定 の数値ですと 0.6kg/8.54psi とあります。ここでもし 規定の数値を得られないようでしたら オイルポンプ の 故障 や 詰まり、熱や劣化による ガスケット抜け。なにかしらの原因が考えられます。過去の経験からメーカー型番によりますが オイルパン の ヒビ割れ(ポタポタと漏れていた) 等もありました。 *エンジンメーカーによって 圧力値(kg/psi) は違います。かならず最寄りの マリン整備士 が 在籍するショップでご相談ください。
そして 必ず 指定の トルク値 で締め付けます。これを間違えると エンジン を壊す可能性があります。*エンジンメーカーによって トルク値(N/kg) は違います。かならず最寄りの マリン整備士 が 在籍するショップでご相談ください。次は やや回っている個体エンジンの バルブクリアランス や タペットクリアランス の調整を行います。