今回は メガバス デストロイヤー F5-510X のリールシートを交換します。最近は中古市場で15年以上前の ハイエンドロッド が格安に購入できる時になりました。ただ ガイド と リールシート が昔の設定で 使いにくかったりします。そんな リクエスト にお答えします。ムサシロッド リペア&カスタムズ では あなたのロッドを希望通りに 修理カスタム 致します。ロッド釣竿 に関する ご相談 お見積もりは こちらから お問い合わせ ください。
メガバスデストロイヤーF5-510Xのリールシート交換:旧型リールシートからの完全スワップ
まずはおさらいですが 15年前までのロッドによく使われている フジ工業製 リールシート ECS や TCS, TBS 等々が挙げられます。これらの シート が発売されたのも既に20年前となり当時の やや大きめのリールに設定されております。トリガー(角)もやや長めで 少し邪魔と感じて 削っている方も多いです。
そしてそんなチューンが施されたデザイン PMTSM リールシート です。 サイド の シェイプ や トリーガー が えぐれて 短くなっているデザインです。いわゆる 小型リール(ベイトフィネス) 対応シートです。どれが良い悪いではなく 好きか嫌いの好みの世界だと思いますね。(自分も使用させて頂いてますが クセになる感じです) 今回はこの シート をそっくりそのまま スワップ させます。
まずは 古いEVAグリップ を剥がします。
特殊工具 ~グリップを抜く
作業の基本ですが クライアント様の所有物ですので なるべく非破壊作業で進めます。炙る や 煮る 削る 強い溶剤は NG ですね。グリップをバラすには “はずせマスター”という工具/治具(米国製) を使います。名前は滑ってますが かなり優秀な仕事をしてくれます。
ロッド の ブランク を挟んで回転 (rotator twisting holder) 引き抜き~ はずせますた♪ エンドキャップ は再利用します。
リールシート木目塗装
今回は リクエストで PMTSM17-15 リールシートに 木目塗装を施します。純正カラーは ブラック か サーフェイス(無垢) の二種類しか発売されておりません。
写真下が メガバス純正、上がこれから 塗装施工する シートです。
まずは ウッド の パータン(木材種類) を探します。パターンが決まりましたら アドビ の テクスチャーパターン という CGエフェクト を使用します。
使用するパターンは ウォールナッツ(くるみの木) です。セダン車 の内装から バスボート の コンソール までと幅広く使用されている パターン ですね。
これを特殊な プリンター で出力、そして 転写印刷 します。転写ですので 曲面 から 突起部分までと貼れます。
そして 肌 の調整をしながら 塗料 ブラウン を塗装します。木製質感を高めたいので 飛ばしで 下地を少し ゴツゴツ させます。
次に 木製パターン を転写。
さらに ウッドの 古ボケ さを兼ねた ウェザリング塗装 a.k.a ガンダム塗り。
エッジ部分 から 転写シート の繋ぎ目を隠します。
最後は特殊なクリアーを吹き付けまして完成です。これを再度ロッドへ組み込んでいきます。これら の パターンを応用すれば カスタムアイデア(迷彩柄, 花柄, カーボン柄文字列 etc) は膨らみますね。
グリップ加工
ここから再度の組み上げです。
リールシートの全長が違う事から まずは寸法を合わせてからカット。そして下地処理を施してから…
テープでクリアランスの調整。巻き方も デザインもカッコよく バルセロナ の アーキテクチャー風に仕上げます♪ 創作物には 遊び心は重要ですヨ~
話は反れますが…旋盤作業は基本が大事ですね涙。四爪チャックの芯だしができるか?部材の切削スピードはあっているか? 切削スピードを割り出す公式を解っているのか? 硬いモノより 柔らかいモノを加工する方が スピード 上がるのでとても難しいですね。できるできないはともかく、解っているかいなかで雲泥の差がでますね。鰻屋が言っている “串打ち3年、裂き8年、焼き一生” は名言です。どちらにしても生涯修行ですね。
アライメント も しっかりとります。
完成!全長はそのまま
完成!斜め45度。
エンドキャップも再利用しました。
ビフォー&アフター。今回の代金は 素材代金込みで 約48,000~88,000円 となります。グリップ素材 や デザインによって代金は大幅に変わります。ロッドの修理 や カスタムで お悩みの方は ご相談ください。修理カスタムの申し込みは こちら からお願いします。