修理でお預かりしました ミンコタ フットコントロールエレキモーター用 アーマチュア です。シャフトが曲がってしまっております。船外機の 調子が悪い… 近所にメンテナンス店が無い… このような ケースでお困りの方はこのような ケースでお困りの方は ムサシオーバーホール (財団法人 尾道海技学院 4ストロークエンジン マリン整備士講習終了認定) まで お問い合わせ ください。近県でしたら ピックアップ からの配達も可能(牽引免許&牽引トラックあり)です。
破損シャフトを自分で直す!ミンコタエレキモーター芯だし修理の完全ガイド
まずは ベアリング を外します。
モーター内部のアーマチュアコアやシャフトが曲がっていると、異音の原因となったり、モーターに極度の振動が発生したりします。具体的には ゆっくり回している時は コッコッコッ と音がして 高速で回すと ブッブッブッ とバイブレーションを起こします。部品を交換すれば解決しますが、近年、諸外国のレアアース問題や資材不足、空輸便の値上げなどの影響で、部品や資材の価格が一昔前の約3倍に高騰しています。また、一部のモデルは廃番となっており、入手できない場合も出てきています。購入したばかりでシャフトを曲げてしまった場合や、まだ十分に使える状態なのに交換するのはもったいないですね。
モーターコア 芯だし修理作業
そういう訳で 今回は 叩いて直す事にしました。修理の方法 原理は クランクシャフト のバランス取り(芯だし)作業と全く同じです。幸いにも モーターのシャフトは細いので簡単に治せます。機材&治具さえあれば 誰でも治せます… とかいいながら ハンマー で いきなり叩くのはやめてくださいね笑 絶対に 修復不可能 となってしまいます。
まずはどれぐらい ブレているかマイクロゲージにて 計測 します。別モデルの サービスマニュアル によると 0.03~0.05ミリ までが 許容範囲 となっております。0.15ミリ以上のブレがありますと明らかな “ブンブン ブンブン” という振動に変わり使いモノにならなくなってしまいます💦
それでは どこをどうやって治すのか?という事を 説明図面 に起こしてみます。ペラを岩にぶつけたので シャーピン穴(中央)より上に 支点F (fulcrum) が来ております。そして 支点F より 上部分が飴のように捻れております。曲がってたというよりは スパイライル状に捻れてしまったのだと推測です。それなので 1.2.3 を反対側 から 逆スパイライル で 3回で 叩きます。ちなみにこの原理で 油圧プレス を使えば シャフト曲がりも治せます。
支点Fを探しまして マーキング。
なんとか 修理は終了しました。振れ幅は 0.04ミリ まで修正できました。
作業終了後 には必ず 試運転 を行います。人間が行う作業なので 時として上手くいかない事も必ずあります。全ての動きを試してみて 異常な音がしていないか? や 動作が重くないか? を 必ず 確認します。そして今回も無事作業は 終了 となりました。今回の 作業内容は 8,000円~16,000円 となります。