ロッドのスパインを探す (ロッドカスタム日記 #5)
ロッドにはスパイン(背骨)という所が存在しています。これはロッドを焼く時に スチール製のマンドレルという芯に カーボンシートを巻き付けて焼くために発生します。お菓子で例えるならば コルネ のロール。焼き上がった時にどうしても硬い耳側が発生してしまう。この硬い場所を上手く利用してガイドの設置を行います。まずは30度程 ブランクを曲げて カーブの頂点にフラッグ状にテープを貼ります。
そして テープの印を中心に ブランクを曲げながら 上から下に "コロン コロン" と回していきます。そうすると強めに反発(ポッピング)するポイントが2.3箇所あります。一番 強い場所がロッドのツムジならぬ、スパインの頭です。*フラッグ状にテープを巻いたのは視認性を高めるため。
そして印を付けます。この反発する原理をロッド製作に取り込みます。ここからが全ての基準です。このスパインを上にするか、裏にするかでロッドの正確が変わりますので注意が必要ですね。*スパインの出し方は...
ロッドのガイドの外し方&跡処理 (ロッドカスタム日記 #4)
今回はスレッド間に0.3ミリ程のズレが発生し ガイドの足が見えてしまったので やり直す事になったのでガイドを外します。
まずはカッターナイフ か デザインナイフ でガイドの足の上に刃をあてます。切る方向は足から頭です。万が一、勢い余り 切り込み過ぎてもガイドがブランクを守ってくれます。
スパッ!
次にライターで2.3秒位 炙ります。火をあてるかあてないか位で慎重に... 火をあてるとコーティングはポロポロと剥がれます。
次にガイドリムバーやヘラを使用して残り跡を剥がします。シンナーやアセトンを使用してもいいかと思いますが、下地に色処理をしてある ブランクは塗料を溶かしてしまうので注意が必要です。
今回はタオルを巻いて スコスコ と強めに擦ります。ペロッと全部 剥がれてしまいました。強すぎると熱くなり ロッドを破損させますので...
ロッドビルディング ~エポキシコーティング編~
ハイ!皆さん元気にしていたかな? フレックスコート代表 のジムです。フィッシングショーは凄い人だったね。本日は 滋賀県のリップラップの作業場から ロッドのスレッドに塗るコーティング剤について送るよ。長年に渡り当社は カスタムロッドビルダー&製造会社と取引をしてきました。今日は そんなテクニックや作業の流れ具体的に紹介しようと思います。
エポキシコーティングに挑戦する
まずスレッドのコーティングには エポキシ という溶剤を使用する。A剤 (青はレジン)と B剤 (黄は硬化剤) を混ぜ合わせて科学反応を起こして凝固させるんだ。さっそくカップに入れて計りたい所だが、冬場は溶剤が硬い。対応としてライトなどの前に30秒程、置いて暖めてもらいたい。ロッドビルディングに置いて正確に等しく溶剤は混ぜるという事は重要な事だからね。では今から2つのテクニックを紹介するよ。
まず... A剤を3cc...
LDBガイドの取り付け交換&修理 (ロッドカスタム日記 #3)
今回はスピニングの第3ガイドが外れたモノを修理します。根元からプッツリと折れています。
まずは古いスレッドを外しますが、ブランクに跡がくっきりと残る程 古い様子です。
使用するガイドは FUJI製 LDBガイドの 5.0mm です。PE用ガイド or イカ用ガイドですね。
シルバーのスレッドはAスレッドで6本です。一本違うだけで目立ちますね。
元々の跡に上手く馴染ませます。全体的に雰囲気を合わせないと存在が浮いてしまいます。
そして コーティングで完成です。エポキシが乾燥すればピシッとなります。ロッドの修理 や カスタムで お悩みの方は ご相談ください。修理カスタムの申し込みは...
トルザイトの取り付け&コーティング (ロッドカスタム日記 #2)
前回に続き 業務は トルザイトガイド の取り付けです。とりあえず 本日は2本仕上げます。まずはDスレッドのブラックを巻きます。ロッド設計者の設計図を元に進めます。
赤鉛筆で印を付けます。
パチッ!
色スレッドはメタリックブルー926番を指定。5本のみ。
そして2液製のエポキシでコーティングです。第一行程は終了。一回目の見た目は 傾きがありますが、二回目で決めます。ロッドの修理 や カスタムで お悩みの方は ご相談ください。修理カスタムの申し込みは こちら からお願いします。
トルザイトの取り付け (ロッドカスタム日記 #1)
今回の業務は トルザイトガイド の取り付けです。とりあえず 本日は2本仕上げます。まずは予め印が付けられた 位置を探します。
このトルザイトって 触ってみると本当に軽量でビックリです。ただ少し高額な所が残念です。金銭的に余裕がある方は載せ替えたいですね。
Dスレッドのブラックで巻きます。設計図からは ①10mm ②9mm ③8mm ④7mm と1mm以上の誤差は解ってしまうのが難しい所ですね。
スレッドはAスレッドを使用。片方はレッド926番。もう片方はブルー945番。赤青ロッドですね。
赤スレッドは5本です。オーバーホールの空いた時間を見ながらの作業です。ロッドの修理 や カスタムで...