前回の記事の続きです。毎年、夏に近畿日釣連と滋賀県の水産課と合同で外来種釣り大会が行われています。去年は私も参加しました。(外来種釣り大会といっても実際は楽しいギル釣り大会でした) 一昨年、行われた時に水産課がデモンストレーションで電気ショッカーを披露してくれました。これは工事現場などで使う発電機を船に積んで、船主の右と左から丁度、傘の骨のようなモノを水中に浸して魚を感電ショックさせ、後ろの人が網で拾っていくというモノです。[映像] その時にリップラップ店の店長をはじめ数名の方が質問をしましたので、その時の記事を揚げておきます。かなり貴重な意見交換会だと思います。
電気ショッカー船はどれくらい威力なのか?
簡単にまとめてますが私が質問した内容はこんな感じでした。
Q 県の事業として目的意識をはっきりとさせていると思うのですが、この駆除方法では何を対象としてやっているのでしょうか?バスかギルかと言うとバス?
A バスです。
Q 今日かけていただいた電圧ってどれぐらいのものでしょうか?
A 500~1000ぐらいです。
大体1cmあたりに1ボルトぐらいでかかるようにしています。
魚が痺れ出すのが0.3ボルトぐらいからなんですけど。
Q それは大小大きさ関係有りますか?
A 有るんですけど。
Q この駆除方法でやると外来魚は取り上げてしまいますが、在来魚はまた戻すということになります。僕が何回か見ている場合いで、例えば浮き漁礁をやったり 一文字をやったりどこでも良いんですけど、何回も同じエリアをぐるぐるかけると、複数回一緒の場所で電気を流すと言うことになるんですけど、その時に、在 来魚を戻す作業の中で、『これまた同じ魚だな!?』とか『これまた同じ鯉取ったな・・』とか言うことは有りえますか?
A 基本的に在来魚は掬わないんです。外来魚だけを掬うんです。
Q 目視で判断ですか?
A はい。それと同じところをぐるぐると言うよりかは、場所を移動しながらかける感じで同じところを何回もすると言うことは無いです。
Q バスにターゲットをおいていると言われてるんですけど、バスに効く電圧とか電流の流し方とかあると言うのか、まだそこまではいっていないのか?
A 一応試験をしたうえで5Aで決めています。試験をした結果を受けて在来魚に影響が無いような状態でやっています。
Q 在来魚の体力の有無や、個体の大小によって、この方法だと関係無く無差別に電気がいくと思うんですけど、在来魚の蘇生率や生存率ってのは出てるんですか?
A 試験場の方で出てるんですけど、稚魚であったり卵であったり、何もしていない状態と電流を流した後の状態でも、差は無いと言うことです。
Q そのデータは出てるんですか?
A 出ています。試験場の事業報告などで出ています。
Q ショッカーボートって何隻有るんですか?
A 2隻です。
Q あのー、滋賀県が管理してるのが2隻ですよね、他が有るとか?
A 全内漁連が1隻です。これは全国で使われてるものです。
Q 個人的な意見で感想なんですけど、今年何かヘラが良く浮いてるなとヘラブナが。ちょっと釣りしてて良く僕思ったんですけど。割りに周りもそう言うことを言われる人もいたので、それって何かデータを持っておられたり、何かの病気とかなど、感じたりは?
A 県庁の方にも問い合わせは頂いたんですよ、我々もね、見に行くと大体が大きいんですよ。今年は目立ったような感じがしたんですけど、毎年ね、この時期に なるとやっぱりフナは死んでるんですよ。特に産卵後は魚も免疫が落ちますのでいろんな感染症にもかかったり、当然寿命もありますしね。特定の病気とかで有 れば大きいのも小さいのも浮くでしょうしね。今年見てる感じですと大きいのばかりなんで。
Q 今年の電気ショッカーでどれぐらいのトン数取れたのですか?
A 7月の時点までで約5トンです。
私以外の方も質問もされましたが、私の質問はこんな感じでした。
その他で、聞いていて感じたことをまとめると
・在来種を増やす目的でこの事業はやっているらしい
・2~3時間で100~200kg取れるらしい
・外来魚をゼロにする目標は掲げてはいるが現実的では無いとは思っているらしい
・在来種が減った理由は外来魚の問題だけでは無いとは感じているみたい
こんな感じでした。